

酒呑童子ビギンズ
「サントリー美術館」で、重要文化財である狩野元信の『酒伝童子絵巻』に焦点を当てた「酒呑童子ビギンズ」が開催。解体修理を終えた本作を大公開するとともに、絵画と能の関連にも触れながら、知られざる歴史と多様な展開をたどる。
「酒呑童子」は、日本で最も名高い鬼。平安時代、都で貴族の娘や財宝を次々に略奪していた酒呑童子が武将・源頼光とその家来によって退治される物語は、絵画や能などの題材となって広く普及した。
特に、同館が所蔵する『酒伝童子絵巻』は、後世に大きな影響を与えた室町時代の古例として有名だ。さらに、近年の注目としては、本作とほぼ同じ内容を含みながらも、酒呑童子の生い立ち、すなわち「鬼の始まり」を大胆に描き加える絵巻が相次いで発見されている。
現代のカルチャーにも息づく日本人が古来親しんできた、鬼退治の物語を垣間見よう。
※10~18時(金曜・5月3~5日・6月14日は20時まで、4月29日・5月6日・6月10日は18時まで)/入館は閉館の30分前まで/休館日は火曜/料金は前売り1,500円、学生1,000円、高校生800円/当日1,700円、学生1,200円、高校生1,000円、中学生以下無料