国内屈指の西洋美術コレクションで知られる上野の「国立西洋美術館」と、世界屈指の近現代美術コレクションを誇るパリの「ポンピドゥーセンター」。日仏を代表する国立美術館の共同企画によって、日本で50年ぶりとなる「キュビスム」の大型展覧会が開催される。
展示は、セザンヌやルソーの絵画、アフリカ彫刻などの「キュビスムの起源」から始まり、ピカソとジョルジュ・ブラック(Georges Braque)によるキュビスムの発明と、それを吸収しながら独自の作風へ展開したシャガール、ブランク―シ(Constantin Brâncuşi)の作品を取り上げる。
ほかに、第一次世界大戦後にキュビスムを批判的に乗り超えようとするル・コルビュジエら、約40人もの作家たちの絵画、彫刻、素描、版画、映像など約140点もの作品から構成される。
キュビスムの歴史を語る上で欠くことのできない貴重な作品が多数、そのうち50点以上が日本初出品。幅4メートルもの大作、ロベール・ドローネー(Robert Delaunay)の「パリ市」も展示されるなど、極めて貴重で見逃せない機会だ。