第2次世界大戦中、多くのユダヤ難民を救ったことで知られる「命のビザ」の原点といえる「キュラソー・ビザ」にまつわる知られざる物語を紹介する展示が開催される。
迫害から逃れるユダヤ人にビザを発行し、サポートしたとして広く知られているのは、当時リトアニアで領事をしていた杉原千畝だろう。しかしその偉業を成し遂げるためには、オランダの外交官であるヤン・ズワルテンダイク領事代理の存在と、2人のチームワークが欠かせなかった。
南米にあるオランダ領キュラソー島への見せかけの目的地ビザである「キュラソー・ビザ」を発行し、杉原はそれに「命のビザ」と呼ばれる「通過ビザ」を追加することで多くのユダヤ人を救ったのだ。
本展では、当時の状況を物語る写真や映像、パネル展示とともに、ズワルテンダイクが使用していたパイプやインクセット、眼鏡、ヤド・バシェム受賞メダルなどを日本で初公開する。混沌(こんとん)の中、正義を貫いた男たちの情熱を感じてみては。
事前予約制のため、特設ウェブページで予約をしてから出かけてほしい。