東京・清澄白河の「東京都現代美術館」で開催中のMOTコレクションは今回、1980年代以降の作品のみで構成されている。掲げられたタイトルは、1階が「被膜虚実(ひまくきょじつ)」、3階が「Breathing めぐる呼吸」。いずれも私たちの身体や感覚を想起させる言葉だ。
新たに収蔵された三上晴子の貴重な作品や、百瀬文と潘逸舟の映像作品のほか、15年振りに展示された石原友明のインスタレーション「約束」、平川典俊やホンマタカシの写真作品、名和晃平のPixCellシリーズなど、多彩な現代美術の表現を辿ることができる。
また、今年生誕100年を迎えるサム・フランシスの大きな絵画のシリーズ(寄託: アサヒビール株式会社所蔵)は、鑑賞者を包み込むように広い展示室の四方の壁に展示。贅沢な空間を味わえる貴重な機会だ。