駒込のギャラリー「ときの忘れもの」で、洋画家・松本竣介(1912〜1948年)の個展が開催。1940年に制作した油彩『構図』『自画像』『Y市の橋』を中心に、デッサンを合わせて約13点を紹介する。
松本は岩手県立盛岡中学校(現・岩手県立盛岡第一高等学校)の入学後に聴力を失い、画家を志す。1935年に前衛グループ「NOVA」に加わり、「二科展」に初入選。戦時中は新人画会を結成し、第3回展まで開催した。戦後の1946年には、美術家組合を提唱し、戦争に疲れ沈退した全日本美術家の再起を促す。その後、わずか36歳で生涯を終えている。
今回のメイン作品となる『構図』は、絵の具を自由に塗り重ねた上に、人や線路、建物が黒い線で簡略に描かれている。 現在も尽きない魅力を放ち続ける松本作品を味わってほしい。
なお、ギャラリートークが開催される2024年10月5日(
※11〜19時/休館日は日・月曜・祝日/入場は無料