現代における絵画の可能性を模索し続けるアーティスト、五月女哲平(そうとめ・てっぺい)の個展が「アート クルーズ ギャラリー バイ ベイクルーズ」で開催される。
五月女は、2009年ごろからフラットで鮮やかな色面を簡素化したモチーフで構成した絵画を制作し、注目を浴びているアーティストだ。東日本大震災後に発表した『He, She, You and Me』では、鮮やかな色彩を黒や白、グレーで覆い隠し、絵画の物質的側面に焦点を当てた表現へと移行した。
その後も絶えず絵画の在り方を探究し続け、絵の具を塗り重ねる代わりにアクリル板やガラス、シルクスクリーンを重ねるといった「作業」を行うなどして、絵画が絵画でいられる理由は何かを問い続けている。
展覧会名の「GEO(ジオ)」には2つの意味が込められている。一つは、人間の抽象的な思考に基づいた「Geometry(幾何学)」で、もう一つは「Geoglyph(地上絵)」「Geodetic(測地)」「Geology(地質学)」など、地球に根ざした概念だ。本展は、これら2つの要素が共存する内容となっている。
本展のアートディレクションは、ギャラリーのクリエーティブディレクターでありグラフィックデザイナーでもある、おおうちおさむが担当する。会場では数量限定で五月女の作品をデザインに取り入れたオリジナルラグも販売されるので、ぜひチェックしてほしい。
※11〜20時/入館は閉館の30分前まで/休館日は不定休/入場は無料