国際的なアートシーンでも重要視される「エコロジー」をテーマに、「森美術館」が開館20周年記念展を開催。猛暑やハリケーン、森林火災など、環境危機は地球規模で喫緊の課題だ。
本展では、国際的なアーティストによる歴史的な作品から、本展のための新作まで、多様な表現を展示。環境や生態系と人間の政治経済活動が複雑に絡み合う現実を見つめ、人類による過度な地球資源の開発の影響やアクティビズム、先住民の叡智(えいち)、フェミニズム、AIなどのさまざまな表現を通して、最先端のテクノロジーと古来の技術の双方から考察し、未来への可能性を描く。
日本が高度経済成長期だった1950~80年代に問題となった、環境汚染から制作・発表されたアートも再検証する。輸送を最小限にし、できる限り資源を再生利用するなど、サステナブルな展覧会制作にも取り組む。
現代アートやアーティストたちが、どのように環境危機にかかわり得るのか、対話が生まれるような展覧会を目指すという。