栗林隆 Roots
「神奈川県立近代美術館 葉山」で、インドネシアと日本を往復しながら活動するアーティスト・栗林隆の大規模個展が開催。葉山の自然の中で、普段展覧会では使わない空間を活用し、新作インスタレーションを発表する。また、未発表のドローイングや映像作品を通して、これまでの30年近くに及ぶ栗林の思考をたどる。
ドイツで5年ごとに開催される現代アートの国際美術展「ドクメンタ15」(2022年)や、「六本木アートナイト2023」のメインプログラム・アーティストに選ばれた栗林。活動開始から一貫して「境界」をテーマに、多様なメディアを用いて身体的体験を観客に促す作品を国内外で発表してきた。
作品は、自然と人間の関わりに対する深い関心から生まれる。薬草による蒸気で満たされた原子炉の形を模した構造物の中で過ごす『元気炉』シリーズ(2020年)などは、体験者の認識を揺るがすような刺激に満ちている。
今最も注目されているアーティストが、屋外のさまざまな空間で展開するかつてない機会。ぜひ、足を運んでほしい。
※9時30分〜17時(入館は閉館の30分前まで)/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)/料金は1,000円、20歳未満・学生850円、65歳以上500円、高校生100円、中学生以下無料