戦国時代の画僧、雪村周継の展覧会。曽我蕭白や伊藤若冲、歌川国芳など、「奇想」や「異端」の画家たちが注目され始めて久しいが、その源流にこの雪村を位置付けようとする動きがあるほど、彼の作品は独創性に満ちている。同展では、生まれ故郷の常陸国(現茨城県)、旅した鎌倉や奥州、そして晩年を過ごした福島県の三春など、東国各地を転々とした彼の作品約100件を年代ごとに展示する。また、最後の章では雪村に魅了された狩野芳崖や橋本雅邦の作品も見ることができ、彼らの作品から雪村のエッセンスを探すのも面白いかもしれない。変幻自在、破天荒、独創的、様々な言葉で称される雪村の作品を見て、ぴったりな言葉を探してはいかがだろう。
※会期中展示替えあり