日本で最初の建築運動とされる「分離派建築会」を紹介する展覧会がパナソニック汐留美術館で開催。分離派建築会は大正時代に日本の建築界に鮮烈なインパクトをもたらした。1920年に東京帝国大学建築学科の卒業を控えた同期、石本喜久治、堀口捨己、森田慶一ら6人が結成、後に大内秀一郎、蔵田周忠、山口文象が加わって1928年まで作品展と出版活動を展開した。
本展は結成から100年目の2020年の節目に、図面、模型、写真、映像、関連する美術作品によって、その軌跡を振り返る。特に、分離派建築会が希求した建築の芸術とは何か、日本近代建築史で果たした役割の再検討を行う。
工学面を強調しがちであった当時の建築界において、芸術としての建築を追求した運動は、現在でもアクチュアリティーを持って私たちに訴えかけるだろうか。訪れて確かめてみては。