東京を代表する神社の一つ。天皇を守るため幕府と戦って命を落とした者たちを追悼して、明治天皇により創建された。
「War Shrine」の異名を持つ、日本で一番議論が絶えない場所でもある。およそ250万人の戦死者が安置されているが、そのうちの14人がここを悪名高い場所にしてしまっている。A級戦犯というのは西欧の考え方であり神道とは関係ないという理由で、南京大虐殺を命じた松井石根陸軍大将のような第二次世界大戦時の指導者たちがここに祭られているのだ。
併設の遊就館では、興味深い歴史論議を煽っている。例えば、日露戦争がマハトマ・ガンジーを触発したとか、パール・ハーバーはアメリカ経済を救済した、とかいうように。
日本の総理大臣が代わるたび注目される「靖国参拝問題」だが、近年見られる近隣諸国の過剰とも言える抗議の口火を切ったのは、元首相の小泉純一郎だった。彼は靖国参拝を毎年行った初の首相であり、国粋主義者の支持は得られたが、一方で日本の隣国や戦争犠牲者の怒りを買った。