カフェ バー ネリー
Photo: Kunihiro Fukumori
Photo: Kunihiro Fukumori

梅田でしかできない20のこと

再開発が進む注目の梅田エリアで食べて飲んで憩う

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大阪の交通の要所である、梅田。大阪駅もここにあり新大阪駅までは一駅、私鉄の駅もあり、関西各地とつながっている。駅と駅を結ぶ迷宮のような地下街が巡らされ、通勤に観光に多くの人が行き交う。

現在、再開発が進行しており、2025年3月には「グラングリーン大阪南館」が完成。ますます人をひきつける、いま注目の街だ。

ここでは梅田に近年登場した新しい顔から定番まで、うどん、立ち飲み、イタリアン、純喫茶、ショップなど20のヴェニューを紹介する。来阪時に通過するだけではもったいない。ぜひ梅田で大阪気分を満喫してほしい。

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梅田エリア

善ラボラトリー

「善ラボラトリー(laboratory)」は、ミシュランガイドにも掲載された、大阪市福島区の人気店「中華そば無限」で修行を積んだ店主が2021年にオープンしたラーメン店だ。オレンジ色のネオンとステンレスを多用した店内は、女性一人でも入りやすいおしゃれな雰囲気。化学調味料を使っていないラーメンを求め、週末になるとファミリー客も多く訪れる。

麺は自家製で、スープもこだわりを追求。厳選した素材とコーヒーショップなどで使用される、高性能な浄水器でろ過した水から作っているという。看板メニューの「白醤油中華そば」(900円、以下全て税込み)は、数種類の丸鶏を使った鶏清湯(ちんたん)に、魚介を合わせたスープが特徴。口に入れると鶏のうま味とコクが広がり、あっさりした見た目とのギャップに驚く。北海道産小麦の「きたほなみ」を使った、喉ごしのよい麺と相性抜群だ。

もう一つの人気メニューが「鰹昆布水つけ麺」(1,000円)。中太の全粒粉麺が浸かる昆布水には、道南から取り寄せたコンブを使用。白醤油中華そばと同じスープをベースに、シードルを入れることで程よい酸味をプラスしている。昆布だしをまとった麺に、鶏のうま味がからみ食欲をそそる。

トッピングには豚肩ロースのチャーシュー、鶏チャーシュー、コマツナ、メンマ、そして淡路島産の藻塩とワサビを用意。1口目は、麺に藻塩とワサビをつけて食べると、小麦の香りが引き立ち、あっさりと味わえるのでおすすめだ。

松葉総本店

約100の飲食店が軒を連ねる、新梅田食道街にある串カツの名店。カウンターに置かれた銀のトレーには次から次へと揚げたての串カツが並ぶ。ここから好きなものを自由に取り、ソースに付けて食べるというシステムだ。

ソースの2度付けは禁止なので、ソースを足したい場合は、キャベツですくって串カツにかけよう。串カツは牛串が1本120円(以下、全て税込み)からとリーズナブル。スタンディングのみなので、サクッと食べたい時にもうってつけだ。

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踊るうどん 梅田店

うどん店が多い梅田の駅前ビル地下の中でも人気店の一つ。ツルッともちっとしながらも柔らかさがあるうどんで評価が高い。「踊るメニュー」と書かれた品書きには並ぶのは、「生じょうゆ(冷・温)」「ぶっかけ(冷・温)」「かけ(温)」「かまたま(温)」の定番と、各種アレンジメニュー。バラエティー豊かでまさに心が躍る。

おすすめは、「肉まいたけ天温玉ぶっかけ」(1,200円、以下全て税込み)。サバやウルメイワシ、メジカをブレンドした深みのあるだしと喉越しのいいうどんの相性が抜群だ。サクサクのマイタケの天ぷらと甘めに炊いた肉は食べ応え十分で、トータルの満足度が高い。ほかにも、「まいたけ天温玉生じょうゆ」(900円)、肉なしの「まいたけ天ぶっかけ」(830円)も人気だという。

京阪本線の滝井駅周辺にある人気店「踊るうどん 滝井本店」が、2008年に「大阪駅前第3ビル」に出店したが、「踊るうどん 梅田店」。開店を待ち望んでいたうどんファンから愛され、連日行列が絶えない。ファンの中では、「踊ってきた」(=「踊るうどん」で食べてきた)」なる言葉も生まれているらしい。

エキポンテベッキオアオオサカ

かつて、イタリアの権威あるレストランガイド「ガンベロロッソ」で2回連続1位に輝いたことがある大阪・北浜の名店「ポンテベッキオ」。そのレジェンド店が2011年、JR大阪駅直結の「ルクア大阪」10階にオープンしたのが、「エキ ポンテベッキオ ア オオサカ」で、ナポリピッツァを中心としたダイニングだ。メニューはピッツァのほか、パスタやイタリアの食材を使った一品料理、スイーツが一通り並んでいる。

ピッツァのラインアップは「マリナーラ」や「クアトロフォルマッジ」などの定番をはじめ、サルシッチャ、ルッコラ、温泉卵が乗ったピッツァやズッキーニのスキャッチャータなど、旬の素材を使ったさまざまなオリジナルピッツァが楽しめる。

ピッツァ生地は、イタリア産小麦粉と全粒粉を絶妙にブレンドして使用。駅ビルにありながら、ナポリ式まき窯で焼かれたピッツァはさっくり、もっちりの歯ごたえが感動的だ。最高級リストランテならではの徹底的な職人技と本物へのこだわりが凝縮されている。

10階からの見事な眺望や夜景も、食事の時間の幸せを何倍にも高めてくれる。土・日曜日・祝日は行列必至ゆえ、平日が狙い目だ。

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  • カフェ・喫茶店

珈琲専門店サンシャイン

東梅田の地下にある1973年創業の純喫茶。ノスタルジックな店内は、隠れ家のような落ち着いた雰囲気が魅力だ。先代のオーナーが引退した現在は、2代目の息子が中心となって店を切り盛りしている。

2代目は「ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ2019」で全国5位の成績を収めたコーヒーのスペシャリスト。店内で焙煎(ばいせん)するコーヒー豆は日替わりも含めて約10種。シングルオリジンのコーヒーはペーパードリップで抽出し、「温度によって移り変わる繊細なフレーバーを楽しめるように」と、たっぷり2杯分をポットで提供する。

香り高いコーヒーとともに楽しみたいのは「ホットケーキ」。注文後に専用のフライパンで1枚ずつ丁寧に焼き上げ、表面はさっくり、中はふんわりで、不動の人気を誇っている。「オムライス」や「イタリアンスパゲッティ」など、純喫茶ならではの軽食も豊富だ。食後にゆっくりコーヒーを味わう人も多い。

コーヒーと並び創業時から人気の「ミックスジュース」もおすすめ。黄桃、ミカン、パイン、リンゴの4種のフルーツと牛乳、練乳を混ぜ合わせ、トロリとした口当たりの一杯に。ミックスジュースの定番であるバナナを入れず、すっきりさわやかな後味に仕上げているのも特徴だ。

また、店頭ではコーヒー豆のほかオリジナル商品の販売も行っている。コーヒーを隠し味に使った「特製ビーフカレー」や「珈琲羊羹」など土産にもぴったり。帰り際はレジ周りの商品棚をチェックするのを忘れずに。

なお、現店舗は2025年4月15日(火)に閉店し、大阪駅前第3ビル地下2階へ移転することが決定している。新店舗の開店は、5月中を予定しているとのことだ。

カフェ バー ネリー

大阪市福島にあるレコードカフェバー。天井高が約4メートルあるゆったりと広い50席のフロアには、オーディオマニア垂ぜんの大型・超高級スピーカーが3セット鎮座している。オーナーである川越智夫のスケールの大きな「オーディオ愛」を感じる店だ。

機材は全てビンテージで、スピーカーは1950年代のタンノイの「コーナーヨーク」やアルテックの「ラグーナ」などのほか、4台の真空管アンプも揃える。川越はそれらを気分によって使い分けるという。
 
約3000枚のレコードコレクションは、ジャズやソウルを中心に、昭和のJ-POPもカバー。レコードに針が乗せられた途端、目の前でミュージシャンが演奏し始めたような、異次元の生々しい再現力に誰もが驚くだろう。

ドリンクのコレクションは、ウイスキーだけでも100種類を超える。世界的にプレミアム価格が付くジャパニーズウイスキーの「富士山麓」が1,400円(以下全て税込み)という良心的な価格設定だ。音楽好きもウイスキー好きも、一度足を運んでみる価値はあるだろう。

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  • パブ

ザ ブラーニー ストーン 梅田

とにかくワイワイ楽しみたいという人は、このパブで乾杯しよう。広々とした店内には、ビリヤード台やスポーツ観戦できる複数のモニターが設置されているほか、金曜から日曜には、無料で楽しめる音楽ライブも行っている。フィッシュアンドチップスやシェパーズパイなど、パブフードも充実。ギネスと一緒に楽しみたい。

  • ミュージカル

大阪四季劇場

西日本エリアにおける「劇団四季」の専用劇場。梅田の商業施設「ハービスプラザエント(PLAZA ENT)」7階に併設されており、大阪駅へのアクセスも良好だ。関西国際空港へと続くバス停「ハービス大阪」からもほど近いところにあるため、大阪旅行の前後に舞台を楽しむのもいいだろう。

シートクッションの貸し出しをはじめ、便利なサービスが揃うのもうれしいポイント。非日常の空間で天候に左右されず、ゆっくりと観劇を楽しんでみては。

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初音

繁華街であると同時にオフィス街でもある大阪の梅田。昼間に外を歩けば、せわしないビジネスパーソンの姿に多く遭遇する。しかし、「新梅田食道街」の奥へと歩みを進めると、外とは全く違う時間が流れる。

カウンターだけの狭い店内で、人々が肩を寄せ合うようにして酒をたしなむ。平日、しかも真っ昼間だというのに「初音」はすでに満員。それでも新しい客が来れば、誰からともなく自然と詰めていき、1人分のスペースが出来上がるのだから不思議だ。

物価が上がり続けている中でも、料理と飲み物ともに「300円均一」で提供する。一番人気のおでんと串カツなどは、それぞれ2品で300円である。ビールを片手に、味の染みた「大根」や味わい深い「牛すじ」おでんに舌鼓。そして揚げたての串カツは「鶏しそ巻き」の後に「紅しょうが」で口の中をサッパリさせる。それでも、1,000円でお釣りがくるのだ。

「気軽にパッと立ち寄ってもらえるようなお店に」と、かっぽうから立ち飲みスタイルにチェンジしたのが約20年前。着実にファンが増え、今では「週5で通ってます」というつわものもいる。

常連が多くても気軽さが失われないのは、訪れる人々の良さもさることながら、やはりおかみの存在が大きいだろう。カウンターの中でチャキチャキと動き続け、常にその場の全員に目を配る。ハスキーボイスの大阪弁で響く「何する?」が酔った耳に心地よい。

  • アート

ヴイエス

西日本最大のターミナルである大阪駅の目の前に誕生したグラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」の広大な都市公園の中心部に位置する文化施設。建築家の安藤忠雄が設計を手がけたVS.(ヴイエス)は、駅前に広がる「うめきた公園」の広大な緑地の景観を邪魔しないよう、建物の半分は地下に埋まっている。

名称の「VS.(ヴイエス)」とは、Visionary、Versus、VictoriousのVに、Station、Stage、SpaceのSを掛け合わせたもの。またVersusの略語としての「対峙」の意味も含まれ多様な文化や世代が互いに影響し合い、新たな創造を育むことを目指している。

中崎町エリア

ブリューパブ センターポイント

2018年にオープンした、中崎町駅近くにあるブリューパブ・ダイニング。店内奥で醸造されるサワー IPAや、「ロブストポーター」といった出来たてのクラフトビールが6種類ほどタップで楽しめる。

店のもう一つの魅力は、関西では数少ない豪快なテキサスバーベキューを堪能できること。 ハーブとスパイスで8時間マリネした後、さらに時間をかけてスモークとローストを繰り返す「ブリスケット」や、ほろほろに柔らかな「プルドポーク」など、どのメニューもビールを飲む幸せを倍増させるパワフルなおいしさがある。

ビールは肉料理に合うよう、比較的ボディー感とホップの苦みをきかせたものをラインアップ。バーベキューメニューに合わせるのであれば、まずは「酒池肉林ペールエール」がいいだろう。最強のマッチングにエキサイトするはずだ。

  • ショッピング

ヤマストア

木造の民家が立ち並ぶ中に、多数の飲食店、古着店、美容室、喫茶店などが2000年代以降相次いでオープンし、若者が集まる地域になった中崎町。キタの中心・梅田からも徒歩圏内という好立地のため、店舗数は増え続けている。

そんな注目エリアにある「ヤマストア(YAMASTORE)」は、えりすぐりの良品から斬新な商品まで、思わず笑ってしまうようなラインアップとディスプレーで楽しませてくれるセレクトショップだ。

アメリカのビンテージ古着やグッズをはじめ、ハンドメイド品、雑貨、共同経営者が展開するブランド「エアー(AIRR)」などを取り揃える。骨董(こっとう)品や民芸ブームとは一線を画し、スタッフいわく「カラフルでちょっとバカっぽいもの」を集めているという。

また「タカギリオワークス(TAKAGI RIO WORKS)」「キューエフディー(QFD)」といったローカルブランドの商品も取り扱っており、意外な関西土産が見つかるのもうれしい。オリジナルのTシャツやパーカー、トートバッグは要チェックだ。

1点ずつディテールを見ても飽きない。思わずじっくり眺めて長居してしまうだろう。

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  • ショッピング

リトルピーショップ

大阪人であれば「なんやねん、これ!」とすかさずツッコミたくなるような、一筋縄ではいかない商品が並ぶ店内。「リトルピーショップ(little P shop)」は、謎多きアメリカ雑貨やユニークな古着、ZINE、CD、さらにドリンクも提供している。「で、何屋なの? 」という疑問への答えは、SNSのプロフィールに書かれてあった。そう、ここは「おもしろスペース」なのである。

看板に偽りなし。いい感じに「ゆる〜く」面白い雰囲気が漂う。しかし、注意深く観察すれば浮かんでくるものがある。それは深い「音楽愛」だ。

並んだTシャツを見ると、インディーズバンドのものを多数取り扱っている。これらは、店主がライブハウスへ通う中で注目するようになったアーティストのもので、ZINEやCDもその一部。さらに大阪のファッションブランド「QFD」のアーカイブ商品や「Sai-Nen」「nomi/hug」のアイテムもセレクトしており、「ローカルカルチャー」とのつながりもバッチリだ。

緩いけど尖っている。こうなると店名の「P」には何か深い意味があるのでは、と思いきや「私のあだなが『ぷーこ』なんです」と店主。ここ、全員でズッコケるところだろうか。ついつい「意味」や「効率」ばかりを追い求めがちな現代。店に来てコーラを飲めば、フッと肩の力が抜けるだろう。

レストラン オキナワ

1997年、「大阪駅前第3ビル」にオープンした沖縄料理店。大阪市内では今でこそ沖縄料理店が増えているが、第一次世界大戦後から沖縄県出身者が多く暮らす大正区以外では、当時はまだまだ珍しい業態だったそうだ。この店が爆発的に注目され出したのは、2001年にNHKで「ちゅらさん」が放送されてからだという。

提供される料理は「沖縄そば」(900円、以下全て税込み)や「ソーキそば」(1,000円)、「ゴーヤチャンプルー」(900円)など、沖縄料理と聞いて誰もが思い浮かべる定番ものから、豚の塩漬けで脂肪分を抜いた「スーチカ」(650円)や「タコス」(900円)などと幅広い。

沖縄では定番だが、県外の店で提供されることが少ないタコスは、リピーターが多いメニューの一つ。トルティーヤに乗ったタコミート、トマト、レタス、チーズの上にチリソースをかけて豪快に頬張れば、最高のひとときが訪れる。

ほかにも、磯の香りがふわっと薫って沖縄に行きたくなる「海ぶどう大」(850円)や優しい味付けの「ラフテー」(980円)も見逃せない。テーブルとカウンター、座敷席があり、人数や一緒に訪れる人によって使い分けできるのもうれしい。

北新地・堂島エリア

  • カフェ・喫茶店

喫茶マヅラ

1970年オープン、大阪駅前第1ビルの地下1階にあるスペーシーな喫茶店。「宇宙」をデザインテーマにした「マヅラ喫茶店」は、クラシカルな喫茶店が多かった1970年当時から画期的な一軒として一目置かれてきた存在だ。設計は祖川尚彦建築設計事務所が手がけた。

宇宙的空間に興奮してしまう気持ちは分かるが、訪れた際は木材で作られた壁のレリーフにも注目してほしい。実は、全く同じ絵柄を手彫りした2枚の木材で透明の板を挟む仕掛けになっており、職人技が強く感じられるポイントなのだ。地下1階だと窓が設置できないが、この美しい仕切りのおかげでプライバシーは保たれつつも、外から明るい光が入ってくる仕組みになっている。

メニューは「自家焙煎コーヒー」をはじめ、「フルーツサンド」や「プリンアラモード」などのデザートも充実。「純喫茶のナポリタン」や「マヅラのハンバーグサンド」といった食事系のメニューには、200円でコーヒーや紅茶が付けられるドリンクセットもあり、ランチ利用者の強い味方だ。また、実はバーとしても機能しており、スコッチの「Johnnie Walker」はボトルキープもできる。

夢と情熱、そして当時の人々の知恵と技術が詰まった空間はきっとこの先も色あせることはない。コーヒーを片手に、どこか遠くの惑星へとワープしてしまいそうな唯一無二の空間で一息つこう。

クラフトバーガー 堂島店

Osaka Metro西梅田駅近く、JR大阪駅からも徒歩圏内にあるプレミアムバーガーダイニングの人気店。ゆったりと広いフロアに漂うのは、オーストラリア人オーナーであるパット・アゴスティネリ・(Pat Agostinelli)のセンスをさりげなく感じさせる非日常感。ハンバーガーには、彼の「クラフトマンシップ」がしっかりと凝縮されている。

「クラフトバーガー・デラックス」(1,650円、税込み)ほか、パティには全て国産牛を100%使用。毎日その日の分だけをキッチンで手びきすることで生み出される、鮮明なうまみには感動する。タマネギを長時間じっくりと炒めて甘みを引き出した後、9種類のスパイスをブレンドして作られるソースは、深い滋味とキレのいい後味が舌にも心にも響く。

この店の魅力はもう一つある。クラフトビールからジャパニーズウイスキーまで揃う、充実したドリンクメニューだ。しかも、クラフトビールは全て生で全5タップを用意。白州のハイボールなど、希少ウイスキーのドリンクも良心的価格で提供している。しっかり飲める「バーガーバー」としても、きっと重宝するだろう。

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野口太郎ラーメン 北新地本店

2022年、北新地にあるミシュラン一つ星のかっぽう料理店「野口太郎」が、同エリアにオープンしたラーメン店。代表メニューは、「太郎スペシャル ラーメン」(1,280円)だ。気鋭の日本料理店の直営店なだけあって、入念なディティールが一鉢の隅々にまで感じられる。

全粒粉を使った中細ストレート麺に乗ったトッピングに、目が奪われる。親指ほどの厚みがある厚切りチャーシューは圧力鍋で煮込まれ、箸ですっと切れるほど柔らかい。オーダーごとに、熱した焼き印でジュワッと表面に店名を焼き付けるさつま揚げからは、芳醇(ほうじゅん)なトリュフの香りが立ち上がり、心が弾む。スープはカキ、アサリ、シジミを軸とした貝だしに京都の複数の醤油をかけ合わせたもの。上品な後味が、なんとも心地よい。

フロアデザインは、モダンでスタイリッシュ。女性1人でもゆったりくつろげる雰囲気だ。 北新地本店限定の「グラスシャンパン」(2,000円)と貝だしラーメンの相性がいいという新発見にも、 感動するだろう。なお、心斎橋にも支店がある。

珈琲店 スパニョラ

「大阪駅前第3ビル」にあるコーヒー店。1972年に北区小松原町の阪急東通商店街で創業し、1992年に現在の場所に移転した。メニューはオープン以来、時代の要望に合わせて増え続け、今ではコーヒーと紅茶を中心としたドリンクや、トーストやサンドイッチなどの軽食、デザートを合わせて50種を超える。

コーヒーメニューは、ブルーマウンテンやコロンビアなど11種類のストレートコーヒーのほか、ブレンドやアレンジコーヒーを取り扱う。コーヒーにホイップクリームをたっぷり乗せた店の「ウインナ・コーヒー」(650円、税込み)は人気メニューだ。さらに紅茶は14種あり、ココアやジュースといったソフトドリンクメニューも充実している。

初めて訪れるのであれば、バターを塗った分厚いトーストにモンブランクリームをたっぷりかけた「モンブラントースト」がおすすめ。店主の創意工夫によって生まれたこのメニューは、店の名物の一つで、SNS映えのためにオーダーする人も多いとか。

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カピ

北新地駅近くにあるイノベーティブ・フュージョンレストラン。完全予約制で、洗練された店内では革新的なコース料理を提供している。

シェフの小川大喜が手がけるのは「素材×素材」の無限の可能性を追究し、創造し続ける料理。フレンチの場合、素材を重ねて奥深い味わいを出していくことが多いが、小川が目指すのはそれぞれの素材本来の味わいが生きた料理だ。用いる食材自体は少なくとも、旬のものを用いたり、柔軟な発想で素材同士を組み合わせることで、独創的な一品を生み出している。

座席は、スタイリッシュなカウンター席が8つのみ。やや緊張するかもしれないが、心配する必要はない。料理をしっとり味わうのではなく、ワイワイと楽しんでほしいというのが小川のシェフとしての基本理念だ。最低限のマナーは守りつつ、リラックスして食事を楽しもう。これだけのクオリティーの料理を肩肘張らずに堪能できるのも「カピ」ならではの魅力だ。

夜の営業は2部制で、料理は一斉にスタート。土曜日に限り12時からランチ営業を行う。

エクスプロージョン

西日本きってのゲイタウン、堂山。代表的なヴェニューであるクラブの「エクスプロージョン」は、きらびやかな空間が刺激的で、さまざまな性自認を持つ人々が集まる場所だ。

土曜日や祝前日にはパーティーも開催。イベントがある日以外はカバーチャージ不要で、ソフトドリンクは500円から、アルコールは700円程度から提供している。

大阪の食文化を楽しみたいのなら……

大阪名物といえば、やはりたこ焼きだろう。定番のソースやポン酢だけでなく、「オルタナティブ」と形容すべき、斬新なフレーバーも近年人気上昇中だ。

それぞれの店の個性が光るたこ焼き。ハシゴして食べ比べするのもいいかもしれない。ミシュラン「ビブグルマン」を獲得している老舗から、比較的近年オープンしたヴェニューまで紹介する。

大阪を代表する「粉もん」料理の一つ、「お好み焼き」。関西では家庭で食べられるものでもあるが、大阪のお好み焼きの店舗数は全国指折りを誇る。ジュウジュウとソースが焼ける音と香ばしい匂いに包まれ、わいわい言いながら一つのお好み焼きを分け合うのは、大阪らしいひとときだ。

ここでは、お好み焼きのルーツといわれる「一銭焼き」の店からグルテンフリーのお好み焼きを提供する店まで、厳選して5店を紹介する。本場の味をぜひ楽しんでほしい。

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スパイスカレーの聖地とも言われる大阪。4年連続でミシュランガイドに掲載されたレジェンドや、一部で「幻」と呼ばれているカレーなど、さまざまなタイプに分かれている。

食欲をかき立てられるスパイスの香りを思い切り吸い込み、見た目も美しいカレーたちに心をときめかせたい。食い倒れの街、大阪で、めくるめくカレー探しの旅に出よう。

  • ラーメン

大阪グルメといえば「粉もん」の名が上がる。麺類の代表格は「うどん」であり、人口あたりのラーメン店はけっして多くはない大阪だが、むろん行列のできる名店は存在する。

2022年にオープンした異色の経歴を持つオーナーが手がける店から、高井田系といわれる東大阪発祥のご当地ラーメンを提供する店まで厳選して4店を紹介する。粉もん文化の中で揉まれて育まれた大阪ラーメンをぜひ味わってほしい。

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  • ワインバー

日本はナチュラルワインの輸入大国といわれるほど、ナチュラルワインに親しんでいる。現在では若手を中心に、日本でもナチュラルワインを産するワイナリーが増えている。土地の個性を生かしているため、味わい深く、和食と相性がいいのも魅力だ。

ここでは、大阪の都市型ワイナリーをはじめ、絶品のペアリングが楽しめる店や日本産ナチュラルワインを知り尽くしたソムリエールがオーナーを務める店など、日本産のナチュラルワインにほれ込んだ大阪のワインバーやレストランを厳選して5店舗を紹介しよう。

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