いつ訪れても、おいしいものに目がない人々の活気にあふれ、今や「オモテ」を凌ぐ勢いなのが「ウラなんば」と呼ばれるエリアだ。その中でも、かつてこの一帯に倉庫が立ち並んでいた本当の「裏」時代から続く人気店が「ときすし」である。店へのアクセスは地図アプリを開くよりも、「なんばグランド花月」の裏から見える行列を目印にした方が早いかもしれない。
それもそのはず、ここは職人の握る本格的な寿司を1貫82円(以下、全て税込み)から楽しめる珍しい店なのだ。平日限定のランチメニューでは、にぎり寿司8貫に赤だしの味噌汁が付いた「ときときセット」が880円。ボリューム満点の「1.5人前ランチセット(12貫+赤だし)」を注文しても1,265円。さらに、豪華さに思わずテンションが上がる「海鮮バラちらし」でさえも880円なのだから、驚きが隠せない。
そうは言っても単に安いというだけでは、グルメな大阪人の舌をここまでとりこにすることはできない。大阪・泉州にある泉佐野漁港から仕入れた魚介類をベースに、店主によって厳選された新鮮なネタで勝負しているからこそ、みな行列に並ぶのである。中には芸人たちの姿もチラホラ。いわく「東京に進出しはった方も、大阪に帰ってくると立ち寄ってくれます」という愛されっぷり。なんばグランド花月を訪れる前、もしくは訪れた後にここで「大阪」を満喫してほしい。