「ルーツをリスペクトしながら自分の色を表現できるのが、音楽と似ています」と、元バンドマンの店主はカレーと音楽の親和性を語る。大阪の老舗カレー店「らくしゅみ」に衝撃を受けたのをきっかけに、独学でカレーを研究。レンタル食堂やイベント出店を経て、2016年に「カレー激戦区」である本町に「スパイス食堂ニッキ」をオープンした。
レギュラーメニューには、辛さの違う3種類が並ぶ。常連がよく注文するのは、トウガラシを多めに使用したスパイシーな「チキンマサラ」。一口食べるとブワッと汗が吹き出すほど激辛で、濃厚なうまみと鮮烈なスパイス感は中毒性が高い。
次に辛いのが、ラム肉の風味とカルダモンの香りが豊かな「ラムとカシューナッツのカレー」。骨まで柔らかく煮込まれたサバと自家製バジルソースの相性がいい「サバとバジルのココナッツカレー」が最もマイルドだ。
これらを、2種盛り(1,150円、以下全て税込み)でオーダーするのが定番。カレーの割合を「7対3」に変更する「シチサン」のオーダーもできる。初来店の場合は、全ての味が楽しめる3種盛り(1,300円)にトライするのもいいだろう。ほかにも日替わりカレーがあり、あいがけも楽しめる。
夜の営業ではカレーのほか、ハーブ香るジューシーな豚のつくねやラムの串といった秀逸なスパイス料理や、カルダモンやコブミカンの葉で漬け込んだドリンクなど、屋号の通りのメニューが充実する。カレーファンのみならず、スパイス料理好きでも満足できるはずだ。