1990年代からデザイナーが集い、感度の高いカフェやアパレルショップが立ち並ぶ個性的な街の南船場。同地に店を構えるレコードショップがただ者であるはずがない。
敏腕音楽ライターをして「日本のほかの店で見かけたこともない」と言わしめる独特過ぎるラインアップで時流の先を進み続ける「Revelation Time」は、その筆頭。イギリスの音楽メディアVinyl Factoryにおいてベストレコードショップに選出され、世界的に知られるDJも、来阪すると音源チェックのために立ち寄っている。
店主のエイジは店舗での下積み時代を持たず、完全に個人で同店をオープンさせた。初めはアメリカやヨーロッパを中心にしていた買い付けだが、最近は韓国や台湾などアジアにも足を延ばし、日本や西欧では流通していない音源を掘り出すなど探索に余念がない。とはいえ先進的過ぎるセレクトは好きなものとして控えめに。レゲエ、ハウス、和モノがラインアップの中心となる。
DJとしても活動するエイジ。ジャンルを横断したプレイでフロアの観客に新しい音楽を浴びせるように、いつ行っても未知の作品と出合う歓喜を味わうことができる。店を信頼してエイヤ!と買って後悔しない。人は、そんな店を名店と呼ぶ。情報ではなく感覚で音楽と出合えるのだから、アナログビギナーも背伸びをして出かけてみては。