アメリカ村にある中古レコード店。店主は、ヒップホップに強い「VINYL7 RECORDS」の大阪店でキャリアをスタートして海外への買い付けなどを担当し、独立後の2010年に「Groovenut Records」をオープンした。主にアメリカで仕入れたソウルやファンク、ジャズ、ディスコ、ヒップホップ、ラテンなどの名盤やレア盤を揃える。
中でも注目したいのが、レアグルーブ系アイテム。周囲に同ジャンルを得意とするレコード店が立ち並ぶ激戦区に位置しながらも、ヒップホップの元ネタやトラックメイキングに使えそうなアイテムをしっかりラインアップしていることが、買い手にとっての信頼、店にとっての個性を生んでいるのだろう。
ただ、店主に言わせれば「音楽好きはジャンルに拘泥しない」そうだ。純粋に「いい音楽を聴きたい」のだと言う。だからジャンルや目線の強みはありながらも、クロスジャンルでの定番や人気作品のストックも欠かさない。
客層はDJをはじめ、これからアナログの世界に足を踏み入れる人までさまざまだ。「いい音楽」だけでなく「音楽の楽しみ方」まで教えてくれて、ビギナーにも優しく親切に、マニアックに音楽世界を広げてくれる名店といえるだろう。大阪を訪れたら、行かない手はない。