大阪府南部の泉南市にある寺院。奈良時代に、聖武天皇の祈願によって行基が建立したと伝わる。
坂を登った先で出迎えてくれるのは、日本を代表する作庭家・重森三玲が手がけた寺庭だ。重森は、京都府は東福寺の「本坊庭園」や、同じ大阪府内にある岸和田城の「八陣の庭」などが代表作として知られるが、ここ「林昌寺」では、山の斜面を生かした美しい庭を眺めることができる。春にはツツジやサツキ、夏には鮮やかな緑と、季節によって表情を変える庭を楽しみたい。
1月には、境内の愛宕山山頂で「紫燈大護摩供(さいとうおおごまく)」という護摩法要も行われている。紫燈大護摩供とは、山伏が枝を積み上げて火を焚き、五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全などを願うものだ。火がおさまった後には、まだ熱い炭の上を歩いて厄除けを祈る「火渡り神事」も行い、一般の参詣者も参加できる。
駅から離れているので、公共交通機関を利用する場合は、事前に地元のタクシー会社を調べておき、駅からタクシーの利用がおすすめだ。