大阪というワードを耳にしてまず頭に浮かぶのは、「粉モン」や「お笑い」などのいわゆる「コテコテのイメージ」ではないだろうか。大阪市内から電車に揺られること約1時間、関西国際空港からは30分ほどのところにある「西鳥取漁港」のことを知ったなら、そこに「豊かな海産物」と「海遊び」が加わるはずだ。
同漁港の辺りはかつて「波有手(ぼうで)浜」と呼ばれていた一帯で、シラスやタコ、サワラなど、季節ごとにさまざまな海の幸が採れる。ノリやワカメなどの養殖も盛んで、栄養豊富で穏やかな海に育まれた海産物は磯の香りが濃く、食感も格別だ。
「浜に元気を取り戻そう」と2016年にはカキの養殖にも着手。関係者は日本全国に出向いて勉強し、波有手の海に合うカキを探したという。努力と情熱、そして大阪湾が育てた「ぼうでのカキ」は、身がプリッとしていて濃厚なうま味がある。
うれしいことに、冬季(12月中旬〜2月ごろ)にはカキ小屋が登場する。潮風を感じながら味わう採れたてのカキは、まさに至福だ。詳しい営業期間は公式Facebookで確認を。カキが品切れになった時点で終了となるので、早めに足を運んでほしい。
また、この漁港の面白い点は体験型のプログラムが充実している点だ。冬にはカキやワカメの養殖体験、さらに春から夏には「すだて」という、浅瀬に仕掛けた定置網の中で魚を採るアクティビティーを実施。海水浴とは一味違った「海遊び」をすれば、年齢や性別関係なくもっと海が好きになること間違いなしだ。