芸能や財運に御利益がある、日本最古の弁財天を祭る寺院。658年、箕面滝で修業していた役行者(えんのぎょうじゃ)が弁財天の導きを受け、宗教家として大成した。そのことへの感謝として、自ら弁財天の像を製作し、滝の側に祭祀(さいし)して「箕面寺」と称したのが始まりと伝わる。その後、多くの修行者が入山し、山岳の道場として発展してきた。
また、宝くじの起源とされる「富くじ(箕面富)」発祥の地としても知られており、毎年10月10日には「箕面富」の名で秋祭りも行われている。
かつての雰囲気が味わえる箕面富に参加を希望する人は、9時〜10時55分の間に、番号の記載がある富札が入ったミニ大福御守を購入(参加人数には限りあり)しよう。その後、富箱の中から「一の富」「二の富」「三の富」と富棹(さお)で当たり札が持ち上げられ、自分の富札と同じ番号が読み上げられた人には特別なお守りとお札が授与される。
箕面富で使用する富箱は客殿に展示されているが、通常は中に入ることができない。しかし、日本を代表する建築家の武田五一が手がけた「鳳凰閣」や、箕面山の龍神信仰に基づいて考案された「枯山水」とともに年に数日だけ特別公開されているので、じっくりと眺めたい人はぜひこの機会に訪れてみてほしい。