国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている富田林寺内町にある歴史的な建造物。杉山家は、造り酒屋として成功したと伝わる商家で、明治時代に与謝野晶子らと活動した歌人・石上露子の生家としても知られる。1983年には国の重要文化財にも指定された。
大人400円(以下全て税込み)、15歳以下は200円で実際に内部を見学することも可能。江戸時代中期、大阪で活躍した狩野派の絵師・大岡春卜(おおおか・しゅんぼく)が手がけた欄間や、庭の眺めを良くするために工夫を凝らした桔木(はねぎ)の柱など、日本家屋の美しさを実際に体感できるのもうれしい。
2階は展示スペースになっており、1985〜1987年に改修工事が行われた際の写真や石上露子の活動がまとめられた資料のほか、「旧杉山家住宅」の特徴ともいえる瓦屋根に用いられた複数の瓦などを見ることができる。屋根裏をのぞけるポイントも要チェックだ。町屋から少し離れた蔵ももう一つの展示スペースになっているので、こちらも忘れずに訪れたい。
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