Osaka Metro線肥後橋駅から西へ徒歩約10分。ここはワインショップと一体化したスペシャルティコーヒーの「神殿」だ。高い天井の下、661平方メートルのフロアに80席が並んでいる。
巨大な2台の焙煎(ばいせん)機を自在に扱うのは、ヘッドロースターの岩崎裕也をはじめとする「コーヒーエリート」たち。この店には、ロースティングや抽出の全国大会で優勝や準優勝など輝かしい戦果を誇るスタッフが数多くいる。
店頭に並ぶ約30種類のスペシャルティコーヒーの大半は、世界各地のコーヒー品評会である「カップ・オブ・エクセレンス」のオークションに直接参戦し、自社でトップランクの豆を落札した名品だ。
さらに驚きは、「パナマ CCD-007ゲイシャ品種」など、100グラムの販売価格が3,000円を超える最高級豆さえも店内では450円(税込み)からハンドドリップして売る寛大さである。「トップランクのコーヒーの素晴らしさと、幸せな味わいをより多くの人々に知ってほしい」という店の言葉からは異次元の情熱を感じる。そのありがたさに浴するために大阪へ向かい、この神殿を訪れる価値は十分にあるだろう。