地上階には数々の企業が入居し、地下には多彩な飲食店が軒を連ねる「大阪駅前第2ビル」。「さぬきうどん 四国屋 本店」は、ビルが創業した1976年から営業する数少ない店の一つだ。「香ばしいだしがクセになる」と評判で、ランチ時には連日行列ができる人気店として知られている。
「愛媛県出身の両親とともに創業。当時はまだ大阪で『さぬきうどん』という言葉は馴染みがない時代でした。だしにこだわり、大阪の方に愛されるうどんを目指してきました」と、2代目店主は語る。
店では焼いたカツオ、さらにいぶしたウルメやサバ、イリコなど使用することでコク深い味わいを実現。だしは肉との相性もよく、柔らかい肉質でうまみの強い上質な黒毛和牛を使用したカレーうどんや肉うどんなども人気がある。
「先代は『大阪の方が好むように』と柔らかい食感にしていましたが、今は関西でもコシの強い讃岐うどんが定着。そこで若い世代の方にも親しんでもらえるように、麺の食感を変えました」とのこと。2019年に2代目が店を引き継いでから、は毎朝生地を踏み、もっちりとコシのある麺に仕上げている。伝統のだしを継承しつつ、進化を続けるこの店の味をぜひ堪能してほしい。