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大阪、ベストアートギャラリー9選

古民家と現代性が融合した空間や、倉庫跡地の大型スペースなど

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大阪のホットなアートエリアとして知られる中之島や、アートの街・北加賀屋エリアなどには、個性あふれるギャラリーやアートブックを扱うショップ&カフェ、倉庫跡地の大型アートスペースなどが多数ある。そんな想像力が刺激されるギャラリーを厳選して紹介しよう。街歩きの参考にしてみては。

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  • Things to do

アートの街として知られる北加賀屋エリアにある複合施設。カフェやバーのほか、ネイルやチョークアートの教室、男性専用のヘアサロンなどが入居している。

建物は築60年を超える「文化住宅」(近畿地方に多い集合住宅の一種)をリノベーションしたもの。「継ぐかたち」をコンセプトに改修された建物は、耐震補強を行いつつ、当時の部材をできるだけ活用し、昔の面影を残している。中は吹き抜け空間になっており、とても開放的だ。

「千鳥文化食堂」では、プレートランチや名物のダッチパンケーキなどが楽しめる。食堂内に併設する「千鳥文化商店」ではアンティーク雑貨や作家もののTシャツ・手ぬぐいや、リトルプレスの雑誌など、パンチのきいた雑貨が販売されている。

そのほか、単一農家・単一品種の日本茶を専門に取り扱うカフェ&ティーショップ、セミオーダーの帽子や小物を販売する造形作家のアトリエ兼ショップ、アジア料理やスパイス料理の料理教室などもあり、まさにここでしか出合えないヴェニューが混在した空間といえる。

ホールでは、現代美術の展覧会をはじめ、ヨーロッパやアメリカの美術館などでパフォーマンスを行い高い評価を得ているcontact Gonzoが主催するパフォーマンスイベントなども不定期で開催。「アートのまち・北加賀屋」を代表するコミュニティースペースとして地元の人にも親しまれている。

「千鳥文化食堂」の営業は11時30分〜18時(定休日は火・水曜)。そのほか、各店やスペースによって営業時間と定休日は異なるので、TwitterやInstagramを確認してから訪ねよう。

  • アート

かつて造船などの工場が多く存在した北加賀屋エリア。まちづくりの中心的な存在であるおおさか創造千島財団が運営する、大型美術作品の保管と展示を行う施設。工場および倉庫の跡地を利用した1000平方メートルもの広さを生かし、国際的に活躍する現代美術作家の大型作品を所蔵する。

参加アーティストは、電気製品を用いたサウンドスカルプチャーで知られる宇治野宗輝、巨大な彫刻作品を各地で発表するヤノベケンジをはじめ、金氏徹平、やなぎみわ、名和晃平、久保田弘成、持田敦子など、国際的な評価も高い実力派が揃っている。

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  • アート
  • ギャラリー

OsakaMetro肥後橋駅からほど近い、阪神高速道路に臨む雑居ビルにあるアートギャラリー。同ビルには、ほかにもカフェを併設するカルチャー系の書店「カロ ブックショップ アンド カフェ(Calo Bookshop and Cafe)」や、美術ギャラリーが多く入居しており、大阪における一つの文化拠点になっている。

「ピンク」や「カワイイ」など、過剰な少女性を押し出した作風で国際的な評価を得ている西山美なコの作品などを取り扱う同ギャラリーは、東京の浅草近くで展開するホテル「カイカ(KAIKA) 東京」のアートストレージにも参加しており、ますます注目を集めている。

  • アート
  • ギャラリー

北区の西天満、曽根崎通から少し小道を入った場所に位置する、現代美術を扱うプライマリーギャラリー。道路に面したホワイトキューブの空間で、定期的に展覧会が開催されている。

グラフィックデザインやアートディレクションの分野で世界的に活躍する北川一成による、デザインにとどまらない表現世界を追求するミクストメディア作品や、「もの派」を代表する作家として知られる関根伸夫や小清水漸、原口典之による作品を取り扱っている。

また、舞踏家の土方巽や文学者の三島由紀夫を捉えたポートレートで写真界に強い衝撃を与えた細江英公をはじめ、桑島秀樹や勝又公仁彦など写真メディアをメインフィールドに新たな視覚表現に挑む作家なども紹介している。

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  • アート
  • ギャラリー

レトロな町並みに、クリエーティブな店舗が集まり独自のカルチャーを生み出している中崎町エリアにあるアートギャラリー。サブカルチャー研究や美術評論の活動でも知られ、「ソドムの百二十冊」(青土社)や「恐怖の美学~なぜ人はゾクゾクしたいのか」(アトリエサード)などの単著もある文筆家、樋口ヒロユキが運営している。

樋口自身がギャラリーのコンセプトとして、「怪奇幻想」「美少年」「ポストkawaii」などを掲げており、その美意識に呼応した耽美(たんび)主義的な作品や幻想的な作品を数多く扱っている。

若手作家による作品の取り扱いにも積極的。オンライン販売も行っているので、ビギナーでも作品を購入しやすいギャラリーといえるだろう。

  • ショッピング
  • 書店

国立国際美術館」や「大阪中之島美術館」があり、大阪のホットなアートエリアとして知られる中之島。アート系の書籍を中心に取り扱う「カロ ブックショップ アンド カフェ(Calo Bookshop and Cafe)」は、中之島にほど近い肥後橋に店を構えている。

芸術書の出版やアートスクール勤務などの経験を持つ店主によって、2004年にオープン。周りの喧騒(けんそう)とはうって変わり、階段を上がった先にある店内は落ち着いた雰囲気だ。

まず左手にカフェの注文カウンター、右手にはギャラリースペースがあり、本はそれらを超えた先に並んでいる。扱うアイテムは展覧会の図録や写真集だけでなく、リトルプレスやZINE、洋書、映像や音楽作品など、幅広い。

ギャラリースペースでは、関西のアーティストを中心にした展示のほか、「インドネシア・インディープレス・ブックフェア」など、目に触れる機会の少ない海外の書籍を紹介するイベントも開催している。

窓辺のカウンター席では、購入した本とともにゆっくり紅茶を飲んだり、ホームメイドの焼き菓子やチキンカレー(900円、税込み)などカフェメニューを楽しんだりもできる。美術館へ行った帰りに「もう少しアートな気分に浸っていたいな」と感じたら、ぜひ訪れてほしい。

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  • アート

大阪府藤井寺市にある「アサノヤ」は、古民家と現代性が融合して生まれたユニークな施設。築160年にも及ぶ麻野邸を舞台に、ショップやスペースの貸し出しなど、麻野家の歴史を現在へとつなぐ取り組みを行っている。

邸宅に併設された各部屋はどれも圧巻。応接間の天井に施された細工や、明治期に「道明寺天満宮」から麻野家に移設されたと伝わる天袋と違い棚など、見応え満載なインテリアが揃う。縁側には、日本の原風景ともいえるようなレトロな風景が広がっている。

ここを訪れたなら、玄関で営業する「アサノヤブックス」で買い物をしよう。蔵で見つけた書物や陶器、民芸品、雑貨などが実際に手に入る。売る物がなくなり、店を閉めることで完成するという長期的なプロジェクトであり、場所と人と物が交わる時間を提供している。

同施設は、ギャラリーやイベントスペースとしてもレンタル可能。独自の活動を行うコミュニティーの場から目が離せない。

  • Things to do

クリエイティブセンター大阪(Creative Center OSAKA)は、大阪市住之江区の木津川河口に位置するイベントスペース。同地にあった名村造船所大阪工場の移転後、その敷地をクリエーティブな活動を通して活性化させるべく設立された。

STUDIO PARTITA(ライブスペース)、総合事務所棟、野外スペースなど複数の会場を有し、見本市や音楽イベントなどが開催されている。

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  • アート
  • ギャラリー

大阪府東南部に位置する富田林は、府内有数の自然豊かなエリアである。1960〜80年代にはニュータウンがられ、にぎわいを見せた。そんな郊外の町で、自身も作家であるオーナーが「都市部とは違った美術への関わりを」と考えて、作り上げたギャラリーが「ギャラリーブラウカッツェ(Gallery Blau Katze)」だ。

同ギャラリーは、毎年開催される「FUKA展」という公募展でよく知られている。府下にあるギャラリー同士のつながりのもと、若手の意味を改めて問い直し、作家の成長する場を提供すべく2017年に始まった。

驚くべきは、同展をオーナーが1人で運営していることだろう。大阪の各地域への貢献、さらには、若手作家の育成を夢見て活動を続けるバイタリティーと行動力には頭が下がる。

FUKA展の開催時以外も、ハロウィンなどの季節イベントをはじめ、作家と作り上げる展覧会など、精力的に活動。ギャラリー横には、これまで同ギャラリーで個展を開催した作家の手形を収めた「未完の壁」がある。作家たちが、大きくなってまたここに帰ってくるという夢と誓いを表現しているという。

大阪の情報なら・・・

  • カフェ・喫茶店

コーヒーの味わいは豆にもよるが、同じ豆でも焙煎(ばいせん)によって大きく変化する。焙煎は奥が深く、浅いりで土地由来の豆のうまみを引き出すのを特徴とするなど、ロースタリーカフェは、コーヒー一杯に店の個性がにじみ出る。

ここでは、自家焙煎のコーヒーを提供する5店を厳選して紹介する。むろんコーヒー豆についても、中国・雲南省やミャンマーの自社農園の豆を利用したり、オークションで落札したトップランクの豆を仕入れたり、その探求は止むことがない。

豆、焙煎、抽出の掛け算の中から、それぞれの店がどのような解を導き出したのか、大阪のロースタリカフェで至高の一杯を味わってほしい。

  • ワインバー

日本はナチュラルワインの輸入大国といわれるほど、ナチュラルワインに親しんでいる。現在では若手を中心に、日本でもナチュラルワインを産するワイナリーが増えている。土地の個性を生かしているため、味わい深く、和食と相性がいいのも魅力だ。

ここでは、大阪の都市型ワイナリーをはじめ、絶品のペアリングが楽しめる店や日本産ナチュラルワインを知り尽くしたソムリエールがオーナーを務める店など、日本産のナチュラルワインにほれ込んだ大阪のワインバーやレストランを厳選して5店舗を紹介しよう。

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