2014年8月、まい、逝去。
浅草公園六区にある喫茶店若生には、創業から代々続くシャムの看板猫がいる。現在、その4代目を務めるのが、サファイアブルーのまんまるな瞳をした"まい"。今年で13歳になるおばあさん猫だが、シャムらしい気高さと豊かな毛並みをまとい、店の中を気ままに行ったり来たり過ごしている。まいに会った日は高確率で当たる! と、週末ともなれば、斜向いにあるウインズ浅草の競馬ファン達がこぞって訪れる、地元では名の知れたラッキーキャットだ。また、ここ若生は、猫にとっても憩いの場になっているようで、六区界隈をシマにする猫達が、夜な夜な寝床を求めてこの店にやって来るそう。そんな近所の猫達も温かく迎え入れるところは、さすが人情厚い下町の看板猫である。
テキスト、写真:ねこへん