都会にあってどこかのんびりとした空気の漂う世田谷線沿線。三軒茶屋と下高井戸を結ぶこの線の中間地点にあたる松陰神社前駅は、松陰神社から世田谷通りにかけて続く約500mの松陰神社通り商店街を中心に、個性溢れる商店が立ち並ぶ穴場スポット。人気の老舗はもちろん、意欲的な若者たちによる新しい店もここ数年でさらに増えてきている。パン屋やカフェ、ラーメン、レストラン、居酒屋……目に入る店どこに入ってもハズレなし。ここでは、朝食からディナーまで、ショッピングもしながら、松陰神社前で充実した時間を過ごすおすすめコースを紹介したい。
朝
松陰神社前住民の幸せなところは、この短い商店街にハイレベルなパン屋やケーキショップが集まっていること。買い求める客が遠方からもやってくるというこの4軒は外せない。
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2014年7月にオープンしたMERCI BAKEは、イートインもできるケーキショップ。カップケーキやタルト、チョコレートプリン、キャロットケーキ、クッキーなど、見た目も可愛い焼き菓子を販売している。濃厚なチーズクリームが乗った『キャロットケーキ』や、小瓶入りで滑らかな舌触りとミルキーな味わいの『レアチーズケーキ』が人気商品。時間帯によっては混み合っているので、テイクアウトのつもりで訪れるといいだろう。
数々の名店でシェフブーランジェを歴任し、コンクールでも多くの賞を受賞してきた須藤秀男が2009年10月にオープンしたブーランジェリー 。毎朝開店と同時に多くの客で溢れる同店だが、定番の『クロワッサン』や『クイニーアマン』 、各種料理パンにロールパン、バゲットなど、いずれもシンプルながら一度食べたら忘れられない美味しさだ。
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北を攻める。
美味しいパンを買い込んだら、つまみ食いしながら踏切を挟んで北側の商店街へ。昔ながらの松陰神社の姿が残るこちらは、日用品や衣服を扱う店などが集まるエリア。今のうちにここを攻略しておけば、夜の飲み屋で知ったかぶりができるというもの。
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昼
ランチはラーメンにする。
一局終えて頭を使ったら、そろそろ腹の空いてくるころ。松陰神社前はラーメン屋のクオリティも文句なしということで、ランチはラーメンと行こう。商店街からは少し外れたところには、まぜそばのかましもある。
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土産を買う。
食欲が満たされたら次はショッピング。雑貨、本、音楽。店主の見事なセンスが光る3軒を紹介する。
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昔ながらの商店が軒を連ねる、世田谷の松陰神社通りにある、nostos books。元八百屋だった店をリノベーションし、2013年8月に誕生した。商店街で一際目立つ、ガラス張りの店内は、外からものぞくことができ、地元客もふらりと訪れる。「店主のマインドマップ」をそのまま反映させてという本の数々は、60年代~80年代を中心に、デザインやアート、写真、文学、エッセイなどの古本が約3000冊並ぶ。個性的な造本やデザインが美しい装丁を探すにも、ぴったりの場所だ。
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おやつの時間にする。
良い店の多い商店街は、歩くだけで妙に小腹が空いてくるもの。松陰神社通り商店街は、寿司にコロッケ、ドーナツ、おでんと、抗いがたい誘惑に満ちている。土産のつもりで余分に買ってつまみ食い、これがどうしようもなく美味いのだ。
夜
シメの一軒を探す。
松陰様に挨拶を済ませたら、いよいよクライマックス。濃密なる松陰神社前の旅を締めくくるベストな一軒を見つけよう。牡蠣、ハワイアン、インドカレー、蕎麦……どこも味はピカイチだ。酒が飲みたくなったら老舗居酒屋の門を叩いて、人生の先輩たちの人情に触れると良いだろう。
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松陰神社商店街に2015年1月にオープンしたハワイアンレストラン。店舗は、同地で50年以上店を構えていた乾物店、サンエス食品店を改装したもの。レトロな外観とは裏腹に、高い天井にシーリングファンの回る店内には南国の雰囲気が満ちており、気分を盛り上げてくれる。レアでジューシーなビーフステーキがたっぷりとのった『ビフテキライス』(1,500円)や、『マグロとアボカドのポキ丼』(1,100円)、『オムレツカレー』(900円)、ビールとの相性が抜群の『ガーリックシュリンプ』など、本格ハワイアンの味が手頃な価格で楽しめる。ビールはコナビールを各種揃えている。優雅な気持ちにさせてくれる鉄板の一軒だ。
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