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「ニッポンを遊べ。」をテーマに世界最大級の寺社フェス『向源』が開催される。『向源』は、東日本大震災をきっかけに自身の「源(みなもと)」と「向(む)」き合える場所を提供するべく、2011年9月にスタートした。初回は、70名程度の規模であったが、回数を重ねるごとに拡大。今年は、増上寺、神田明神、そして日本橋を舞台に、7日間にわたって開催される。それに先立ち、先日行われた記者会見で、代表の友光雅巨(ともみつがしん)と副代表の青江覚峰(あおえかくほう)に見どころを聞いた。
1.豊富な日本文化の体験をする
100種類近い伝統の体験、ワークショップをメインに展開している『向源』では、日本文化を気軽に学ぶことができる。『円空仏像彫刻づくり』や『水引とお花のアレンジメント』、様々な宗派で「般若心経」について語りあう『いろんな宗派で般若心経トークショー』、神田明神や増上寺の普段入ることのできない場所も見学ができる『DEEP ツアー』など寺社ならではの体験のほか、ライブやプロジェクションライティングなども行われる。
友光と青江の勧めるイベントは、日本橋船着き場からクルーズしながら茶を楽しむ『船上茶会』、実際に木を彫って手のひらサイズの仏を作成する『円空仏像彫刻づくり』、デジタル復元し、まるで動いているかのように見える『山越阿弥陀図屏風』と『地獄草紙』を和ろうそくの明かりのもとで眺める『体感!飛び出す阿弥陀、うごめく地獄〜山越阿弥陀図と地獄草紙〜』だ。どれも新しい試みになるので注目しておきたい。
2.何といっても声明公演
そして、メインイベントである、天台宗の声明(しょうみょう)、日蓮宗の木剣加持(ぼっけんかじ)、真言宗の太鼓の3つが共鳴する宗派を越えた仏教音楽 に身体と心を預けてみてはいかがだろうか。声明公演2日目の5月1日(日)には、グレゴリオ聖歌やルネサンス音楽をメインレパートリーとしている聖歌隊CANTUSによる賛美歌の合唱、5月3日(火)には、ピーター・バラカンを迎え、世界中の宗教音楽にまつわるトークショーを声明公演の前半に行う。
3.精進料理はアレンジする
日本橋だし場はなれで提供予定の『トマトの精進出汁酢漬け』、『飛龍頭の雲片汁』のイメージ
今年は、「料理僧」こと青江覚峰と吉村昇洋(よしむらしょうよう)が日本橋COREDO内の「四川飯店」、「泥武士」、「日本橋だし場はなれ」とコラボレーションし、精進料理をアレンジしたメニューを考案した。『料理の鉄人』でおなじみの陳健一が手がける四川料理の店の四川飯店では、同店の伝統である麻婆豆腐をアレンジした料理を提供予定だ。また、日本橋だし場はなれでは、「麩」を使用したデザート『麩レンチトースト』などのメニューを味わえる。
4. DEEPなツアーについていく
普段は入ることのできないディープなスポットを、秘話を聞きながら巡るツアーに参加してみよう。今回は、神田明神、増上寺、三越の3ヶ所で行われる。増上寺では、敷地内にある、徳川将軍家墓所、念仏道場などを僧侶の解説付きで案内してもらえる。海外にも広がる仏教ブームも踏まえ、同ツアーは英語での案内も行う。
5.ボランティアで参加する
7日間の開催になる今年は、ボランティアとして参加するのに絶好な機会だろう。普段見ることのできない僧侶の素顔や、参加者とともに協力してひとつのものを作り上げるという達成感をイベントを通して感じてみては。
様々な宗派が参加し、信徒でなくとも気軽に仏教の世界を体験できる敷居の低さも魅力の『向源』。タイムアウト東京では、コラボレーションイベント『Kohgen Lounge』を定期的に開催しており、2016年4月6日(水)には、香づくりの体験ができる『Kohgen Lounge vol.3』が、7周年を迎えるタイムアウトカフェにて行われる。フェスが始まる前に『向源』の一部を知りたくなったら気軽に参加してほしい。
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